評価:★★★★★
先日の話になりますが、2周目をクリアーしたので今作の感想をば。
ちなみに当方、前作に当たる『デモンズソウル』もクリアーしていますが、個人的にはこの『ダークソウル』の方が断然面白かったと思う少数派なので、その点についてはご了承ください。
では、興味のある方は追記にてご覧あれ。
さてこの「ダークソウル」。
プレイヤーの心をバキバキとへし折る難易度の高さから、「死にまくりのマゾゲー」と認識している人は多いと思います。
もちろんそれは
嘘偽りのない事実ですが、難易度の高さ以上に「異世界を冒険するロールプレイングゲーム」としては非常に完成度の高い作品であり、あの「ゼルダ」や「イース」に並ぶ、現時点では最高峰のアクションRPGに数えられると思います。
何よりも目を引くのが、どこまでも緻密かつ美麗なグラフィック。
死と静寂に包まれた冒険の舞台「ロードラン」は、広大なオープンワールドとして拡がっており、
荒廃してもなお荘厳な古城、深い霧に包まれた森林。
陰気な地下水路の先に広がる異形の住まう沼地。
海の底に沈んだ古代遺跡、灼熱の溶岩に呑まれた都市。
地下墓地の先に拡がる死者の世界――
他にも多くの世界が等身大のスケールで描かれており、その美しさは正に絶景の数々。
プレイヤーはその広大な世界を歩き回り、あちこちに置かれた篝火で休息を得ることになります。
もちろん、のんびりと観光に来たわけではないので、ロードランの彼方此方に存在する怪物どもと戦い、行く道を切り開いていく必要がありますけどね。
このゲームは一度死ぬと、それまでに稼いだソウル(経験値とお金を足したもの)を全て失い、休息した篝火まで戻されてしまいます。その後、もう一度自分が死んだ地点を訪れると、失ったソウルを丸々回収することができるのですが……その前に死んでしまえば、失われたソウルは永久に返ってこなくなります。
そんな仕様に加えて、このゲームはとにかく敵が強い。ザコ敵ですらニ、三発攻撃を喰らうと体力は激減し、やみくもに攻撃ボタンを連打しても、あっさり殺されてしまいます。その上、迂闊に飛び込めば複数の敵に囲まれて瞬殺――なんてことも珍しくはありません。
ドラクエなどに出てくる、人も満足に殺せないようなヌルイ魔物など、このゲームには皆無。
全部が全部「ベルセルク」に登場するような、情け容赦一切無しの怪物ぞろい。しかも戦うこちらはガッツではなく、能力的にはただの一般兵士と同じ。そんな怪物がウヨウヨいる世界に単身で放り込まれる訳ですから、プレイ中の緊張感や、敵に遭遇した時の恐怖感は相当なものがあります。
ではアクションゲームが苦手な人は手も足も出ないかと言われると、そんなことはありません。
盾を構えて相手の攻撃を受けとめながら、必ず訪れるスキを狙ってこちらの攻撃を叩きこむ。
弓矢や地形を利用して敵を一体ずつ誘き出し、確固撃破する。
問われるのはテクニカルな操作などではなく、敵の配置や攻撃パターンを学習して、対策を講じる知識と経験なのです。しかもその方法は多彩で、プレイヤーの創意工夫がそのままプレイに反映されるような作りになっています。
絶対に勝てない・突破できないと思うような状況を前に、様々な方法や手段を駆使して乗り越えていく――そうして難所を切り抜けた時に味わう達成感ときたら、思わず声を上げて叫び出したくなるほどです。
しかも難所を乗り切るために必要なのは血の滲むような訓練ではなく、ちょっとした閃きやアイデア、或いは経験の応用だったりします。そして、その過程はプレイヤーによって千差万別。はっきり言って、これはクセになりますよ……(*´∀`)
例として自分の話をしますが、ボスやザコに殺されている内に、敵の攻撃には一定のパターンが存在することに気付いたんですね。ある一撃を繰り出したあと、必ず隙が生じる――そこで、それまで手数で攻めていた武器を変えて、重いけれど一撃の大きな武器でその隙を付くように責めてみた――すると結果は無傷で勝利。
或いは攻撃を防ぐだけで手一杯の巨大な敵に対して、思いきって動きが早くなる軽装にしてみたところ――これまでは必ず喰らっていた攻撃が、歩き回るだけでかわせる様になった。そうなれば後はもうこちらのもの。敵の周囲をグルグル回りながら攻撃しているうちに無傷で勝利――こんなことがザラに起こるので、プレイ中は本当に夢中になって、試行錯誤を繰り返していましたね。
ちなみにこのゲームはレアアイテムを入手するために、つまらないミニゲームをクリアーするとか、ややこしいパズルを解く必要はありません。
強いアイテムが欲しければ、強敵が待ち受けるダンジョンを隅すら隅まで探索するか、或いは根気よく敵が落とすのを待つと言った、大変シンプルな仕様になっています。武器の強化もその種類によって一つの素材を集めるだけなので、素材を集めるために彼方此方走り回るといった煩わしさもありません。
まあ鍛冶屋が点在しているので、目的の鍛冶屋に行くのが一苦労――という面はありますが……
発売直後は色々と問題のあったオンライン要素ですが、次のパッチで不都合は解消されるようですし、他人のキャラに侵入されたくない。或いは侵入したくないと思う人は、オフラインで遊べば一向に支障はないのでご安心あれ。オンラインで遊ばなければ魅力が半減する――ようなゲームでも無いと思いますし。
ちなみに敵が強すぎて難所を乗り越えられない時はオンラインに繋いでおくと、他のプレイヤーを条件次第で助っ人に呼べるので、環境が整っている人はオンラインでのプレイを推奨します。
とりあえずダラダラと書いてみましたが、最後にこれだけは書いておこうと思います。
前作「デモンズソウル」と比較して云々と書かれる本作ですが、あくまでそれは「デモンズソウル」の仕様に慣れた人の不満点であり、「ダークソウル」はあくまで要素を引き継いだだけの別作品です。
個人的には「ダークソウル」の後に「デモンズソウル」をやり直したら、重量感がまるで足りなくて味気なかったし、敵の攻撃力が比較的弱いので緊張感が半減したりしました。
投稿レビューで書かれているような「つまらない理由」は、その大半が主観的なものであり、オンラインでの対人戦をメインに遊びたい人以外は、参考程度にとどめておくのが良いと思います。
個人的には久方ぶりの大大大ヒット作であり、日本のゲームが持つ底力をひしと感じさせてくれる文句なしの大作でした。
この冬、腰を落ち着けて冒険に浸りたい人。
或いは本気で「攻略」できるゲームを求めている人。
是非この「ダークソウル」に触れてみてください。
激辛だけど、トッピングが豊富でとても食べやすい――これは多分、そんな作品です。
- 2011/11/12(土) 14:02:24|
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